中小企業人材課題ハッケン支援事業

職場の若手とベテラン層との対話は順調ですか?

2024.10.21
  • #定着

 

過去から、若手とベテランでは、物事の捉え方、感じ方が異なることが社会的な課題として捉えられてきました。今日では、IT技術や情報流通基盤の発展、働き方改革の普及により、仕事に対する価値観が大きく変化しています。こうした中、職場での若手とベテランとの価値観の違いに悩まれている職場が増えています。社会的な人材不足を踏まえ、採用した若手社員に元気に長く活躍してもらうために、若手層のフォローを検討する企業が増えています。

ベテランの「常識」を若手は理解できない

様々な企業が社員の採用や定着を図ることを念頭に、社員の働き方や職場でのコミュニケーションを改善し、ホワイト企業と言われる職場環境を目指しています。他方、若手人材の動向を見ると、優秀な若手が仕事や職場でのコミュニケーションへの「もの足りなさ」を理由に離職するケースも見られます。また、職場におけるハラスメントを神経質に懸念してこれまでのような指示命令や、仕事の振り方ができずに、悩む管理職やベテラン層の課題感が顕著になっています。「若手人材に追加の仕事をお願いしたところ拒否された」、「成長のために新しい仕事に挑戦してもらおうと思ったら、いきなり辞めたいと言われた」などの声も聞こえてきます。

若手とベテランを繋ぐ共通言語の欠如

会社は、事業を営むために社員を雇用し、役割を任せています。社員ひとりひとり丁寧に接する必要があるとはいえ、若手人材が自社の社員に求められる価値観を理解し、必要な働きをすることが必要です。他方、若手は、ベテランが当たり前と考える前提の考え方を持っていないため、「自分が何を期待されているのか」、「どうして自分にその役割や仕事が依頼されるのか」を理解できません。仕事の目的、目的に向かうために必要な考え方や行動を丁寧に話し合わない限り、年代を越えた共通の会話は成立しません。そして、仕事の目的を踏まえた上での個人の権利や働き方の選択肢を説明しないと、早期離職や個人に都合の良い権利だけを主張されることに繋がります。

目線を合わせ、当たり前を承認していく

若手に会社の価値観を理解してもらい、若手の意志で仕事を前向きに取り組んでもらうことで、若手の定着や職場の活性化を図ることができます。特に、技能継承が必要なものづくりの現場で、意識的に若手の定着、活躍を促進する取り組みをしていくことは重要です。従来までの「先輩の背中を見て覚えろ」という育成が通用しなくなっています。職場での当たり前の基準を定め、基準をクリアした若手をほめていくコミュニケーションが必要なのではないでしょうか。公社では、ものづくりを行う企業の若手の定着を支援する事業を行っています。ものづくりの事業に欠かせない技能の継承を円滑に進めるためにも、まずはお互いの意思疎通がしっかりできる関係性の構築を進めていきましょう。

 


ものづくり中小企業技能人材定着支援事業

中小企業人材課題ハッケン支援事業について:本事業は、東京都の委託を受けて、公益財団法人東京都中小企業振興公社(以下、公社)と公益財団法人東京しごと財団が共同で運営しており、人材確保・育成・定着等、人材に関する課題解決に向けて取り組む際に、最適な支援メニューを活用するための情報を提供いたしますので、ぜひご利用ください。

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